2009年12月アーカイブ

(この記事は実験のためPublickeyの記事から転送しています)

グローバルなIT産業の中でインドはオフショア先、特にBPO(ビジネスプロセス・アウトソーシング)を得意として成長してきました。

BPOとは、企業が業務(ビジネスプロセス)の一部を社外にアウトソースすることで、コールセンター業務や会計などの事務処理などが代表的なBPOの対象といえます。インドには米国企業のコールセンター業務を請け負っているという例が多数あることは、よく知られるところです。

インドの大手IT企業インフォシステクノロジーズの関連会社で、BPO業務を専門とするインフォシスBPOが、米国の中堅企業であるMcCamish Systemsを3800万ドル(約38億円)で買収したと11月12日に発表されました(同社が特定の売上げ目標に達した場合、さらに200万ドルを追加)。

買収されたMcCamish Systmemsは、米国で保険や金融分野でのBPOとそのためのアプリケーションやソリューションを提供している企業で、従業員は260名、約39のクライアントがあり、昨年の売上げは約3800万ドル(約38億2000万円)と米PC Worldで報道されています(参考:Infosys Acquires BPO Company in the U.S. - Business Center - PC World Business Center)。

Network Worldの記事「Infosys acquires BPO company in the U.S.」では、インフォシスBPOによる買収の目的を次のように書いています。

The acquisition will bring to Infosys BPO technology and products that McCamish has developed for the delivery of services to its clients, said Amitabh Chaudhry [CQ], CEO and managing director of Infosys BPO, in a telephone interview.

この買収によりインフォシスBPOは、McCamish Systemsが顧客にサービスを提供するために保有しているテクノロジーと製品を得ることができるだろう、とインフォシスBPOのCEOであるAmitabh Chaudhryは電話インタビューで話した。

また、PC Worldの記事「Software / Services November 11, 2009 10:20 PM Infosys Acquires BPO Company in the U.S.」では、以下のように分析しています。

Indian outsourcers are focusing on non-linear growth of revenue, that is less dependent on addition of staff, he added.

インドのこのアウトソース会社は、それは人員の増加に依存しない非直線的な成長を志向している、と彼(あるアウトソース会社のコンサルタント)はコメントした。

そもそもインドがアウトソースを得意としたのは、人件費の安さと英語が普及していること、そして米国との時差がちょうどよい、などの理由でした。もちろん最大の魅力は人件費が安いことだったのですが、今回の買収はそうした従来の強みから脱却し、付加価値によってさらに成長しようという姿勢の表れのように見えます。

アウトソース先だった国の企業が、アウトソース元の国の企業を買収することで成長しようとする、この流れは今後進むのでしょうか? だとすると今後、アジアのIT企業が日本のIT企業を買収する、ということもあるのでしょうか?

(元の記事は209年12月23日時点のタイトルの会社名検索で76位)

IBMは「eyeOS」と呼ばれるオープンソースのWebOSを開発しているeyeOSと協業し、来年の1月から同社のメインフレームであるSystem Zの顧客に提供を開始すると、ReadWriteWebが記事「IBM Gets Webtop From eyeOS, Eyes Google Chrome OS」で伝えています。

来年はWebをOSとした環境が次々に登場する

eyeOSのWebサイトにある説明によると、IBMはSystem zとその仮想環境を基盤とした「Solution Edition for Cloud Computing」の提供を発表しており、eyeOSはその仮想Linuxマシンのデスクトップ環境として利用されるとのことです。

ただしeyeOSのサイトの説明では、eyeOSは「sample virtual Linux desktop workload for the Solution Edition for Cloud Computing」と表現されているため、どうやら本番稼働用のデスクトップとしての採用ではないようです。

fig eyeOSのデスクトップ画面。ワープロやカレンダー、アドレス帳など基本的なアプリケーションは揃っているようだ

eyeOSは、主にPHPとXMLで開発された、Webブラウザの中で仮想的なデスクトップ環境を再現する、ウェブデスクトップとも呼ばれる環境です。一方で、グーグルが開発中のChrome OSJolicloudなど、WebブラウザそのものをOSに組み込み、Webアプリケーションの実行に特化した環境も来年には登場してきます。今年から来年にかけて登場してくる、Webを基盤としたアプリケーション実行環境は、果たしてどこまで市場に浸透していくのでしょうか。

(この記事は、Publickeyの記事「IBM、オープンソースWebOS「eyeOS」をクラウド用デスクトップに 」からの転載です)

ブロガー

Junichi Niino
@IT発行人を2008年3月末で退任しました。いまはフリーランスとして、再び新しいメディアの立ち上げを目指して勉強中です。

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